「踊りたいけど、踊れない」から考える「ダンスの基礎」の正体
こんにちは! Lilyです。
今日は、踊ることを仕事にしてしまったという私が、
「踊りたい、でも、踊れない」について、話をしてみたいと思います。
そもそも、「踊りたい」って全く思ったことない、という方も多いでしょうから、
そういう場合はご自身にとって
「とっても興味深いけど、まだやってないこと もしくは、難しそうで挑戦できていないこと」
例えば、
「音楽をつくってみたい」
「絵を書いてみたい」
「一人旅したい」
などに置き換えてもらえればと。
その、やりたいけれどまだやってないこと、もしくは、
やってみたけど難しくて諦めたこと って、
ふたつの場合に分かれるのではないかなと思っています。
1・「なにかの代わり」にしたい または、本当の目的の通過点になるケース
ダイエットしたい →
体を動かす習慣を身に着けたい →
踊ることなら楽しく続けられるかも〜!
こういう希望を抱くことをきっかけにでダンスを始めてくれる方は
ものすごくたくさんいらっしゃいます♥
一番、身近で理想的だと思いますし、実際この理由が圧倒的ナンバーワンなんです。
入り口は「ダイエット」でも、「踊ること」自体を楽しめたら、
いずれ、踊ること自体は好きになっていけるようです。
ただし、その場合は、ある程度の達成感と自己肯定感が得られることが分かれ道。
ダンスをやってみたけど、
先生についていけない、周りの方がすごく出来ているように見える→
自分にはこの先も出来るとは思えない →
楽しいよりも、まず「できないことが恥ずかしい」→
ツライ!! やめよう!
このようになってしまった場合は、踊ること自体が「自分にできないこと」って思ってしまいがち。
無理もないと思うんです。
辛いことなんて続きませんもの。
まさに「踊りたい(踊ってみたい)けど踊れない」状態です。
2・踊ることは好きだけど、体が思い通りにならず、理想と程遠い
踊るのは楽しい!好き!気づけば踊ってる♫ という方が、「踊れない・・・」と思う場合は、
「理想と程遠い」という意味でしょう。
かっこよく踊りたいけど、自分はへんてこである、と思っている方、多いです。
- 頭の中でのシュミレーションはバッチリ完璧なのに、いざ身体を動かすと、思い通りにならない
- ダンスの振り付けや組み合わせが覚えられない
- 右はできるのに左はできない、というような左右差を感じる
- 手足と胴体とを同時に別々の動きをさせること自体が非常に難しいと感じる
これ以外にも、複合的な理由はありそうです。
大きくは、このふたつに分かれるのではないかなと考えており、それぞれに合った対策があります。
1・「なにかの代わり」にしたい または、本当の目的の通過点になるケース
この場合は、なにも踊ることにこだわる必要がないのですから、
他に楽しんで取り組める方法を見つけられたらHAPPYですよね ♫
いろんなことにチャレンジしてみるのがおすすめです。
ラピスのインストラクターでも、今は華麗に踊っていますが、
もともと運動神経がほとんどなく、身体も固くて、踊るなんて想像したこともない っていうかたもいます。
また、生徒さんで、踊りはイマイチ自信がないけれど、ボルダリングがとっても得意、という方も。
身体を動かすということが、踊ることの目的なら
得意なことはまだまだ知らないことの中にあるのかもしれません
人目が気になってしまうから難しい、、、と感じているのが大きな要因なら、
誰にも見られず、こっそりレッスンを受けることで解消するかも?
ラピスラズリのオンラインレッスンなら、誰にも見られずに踊れますよ!
さて、では 2・踊ることは好きだけど、体が思い通りにならず、理想と程遠い
この場合は、時間がかかりますが、基礎に根気よく向き合っていくこと、そして、
覚え方にもマイルールを設けると、とても良くなることが多いです。
私のプライベートレッスンでは、お一人ずつの「やりたいけどできない理由」を探し、
「できるようにするために何をすべきか」をお知らせし、「できない」を潰す作業をします。
すると、いずれは出来るようになります。
そこで必ず必要になるのが、ダンスの基礎力です。
基礎って何? という話を、レッスンでは良くします。
みなさんの思う、「ダンスの基礎」と、私が考える「ダンスの基礎」は、少し違うことが多いので
せっかくの機会に、ちょっとだけお話しますね。
みなさんの思うダンス基礎 =
ムーブメントの名前をまずは覚えること。
そして、それぞれの動きを正しく行えるように、ひたすら同じことを繰り返し練習すること。
間違っておりません。が、ちょっと不十分です。
単体で捉えてもダメで、さまざまに応用されるケースが含まれていないので、
正直、実践的ではない状態。
まだわかりにくいと思うので、たとえ話をしますと・・・
知っているステップが、今から習う振り付けに出てくる としましょう。
ステップ単体だったら余裕でやれる!
しかし、
ステップ + 移動 + 3歩進んだら4歩目で後ろ向きになる + 左右の手をバラバラに上下しながら5歩目から速歩きにする
こんな指定があったら、どうでしょうか?
すごく頭で考えながら踊ることになりますので、うっかり足が止まってしまう なんてことも起きます。
しっかり覚えたのに、左右間違えてやってしまう ってこともあります。
さて、これらは、果たして基礎といえるのでしょうか。
はい、間違いなく基礎です。
…(うわっ基礎って広い!!)
いろんな応用ケースが発生したときに、崩れてしまうのなら、
なぜ崩れるのか?わかっていますでしょうか。
単体なら出来るのに、組み合わさるとなぜ出来なくなるのか?
これを知ること 対策すること。
これが、
ダンス基礎=あなただけのケース別対応スキル
みなさんが応用だと思っているところは、
地道に地道に一つのことだけをやるのではなく、
この条件になったとき、何が起きるのか。この条件ではどうか。
この場合はできるけど、この場合はできない。なぜだろう。
そういう疑問をいだき、対策をすることまでを含みます。
自分なりの覚え方、対策で構いません。
ちょっと強めにひねってみよう、とか、
腕を上げたら肩甲骨を閉じないように とか、
移動したらお腹を引き締めて体軸をぶらさないようにしよう、とか
はーい、ここまで全部「基礎〜!」
踊るために必要なのは、あなただけの「ダンス基礎スキル」なんです。
ひたすら同じことを繰り返し練習すること ではダメだってことに、気づいていただけましたでしょうか。
先生や、人から教わるのは、ただの間違い探し。
そこから、「自分のもの」にするのは、
こういった作業をどれだけこなし、情報をどれだけ把握し
身体の感覚で掴み、いろいろなケースで引き出すことができるかどうか。
これらは、他の誰かにやってもらうことはできません。
ぜひ、あなただけの「この場合はこうする」という辞書を、どんどん増やしていきましょう。
「基礎に終わりがない」 とは、よく言われていますが、
この言葉の意味、すこし深く知っていただけたでしょうか。
わたしもまだまだ未熟で、終わりのない「自分だけのダンス基礎辞書」に書き加え続けています。
この努力、誰かにサクッともらえたり、コツを知ったらできる ってレベルじゃないからこそ、
すぐに失ったりしない、大切な煌めき