下半身をどう使うかがダンス上達のキモ 〜膝編〜
こんにちは!Lilyです。
毎日暑い日々が続いておりますね。もう秋だと言うのに、熱帯夜が続いていて、皆様、体調を崩していませんか?
私も、暑い夏が大好きではあるのですが、さすがに秋の澄んだ空が恋しいです。
今週は、自身が主催する大きなイベントもあり、非常にバタバタしておりました。
ありがたいことに、私の弟子もこのイベントでたくさん挑戦をしてくれました。
いつも自分の事は後回しにしてしまうのですが、生徒さん達を指導する中で、たくさんの新しい気づきもありました。
その気づきの一つである「ダンスにおいての下半身の正しい使い方」についてお話ししていきたいと思います。
ダンスにおいての下半身は、とても重要なパーツ。大地とつながっていて、体重を支え、動きをリードする部分でありながら、トラブルもよく起きやすいからです。
下半身を上手に使えないと、どれだけダンスを学んでも、優美なイメージやエレガントな印象を作り出すことができません。
また、残念な印象を作り出しやすいパーツでもあります。
その下半身の中で、語るべきパーツとしては、足の裏、膝、内股、骨盤の位置。
この4つが非常に重要だと思っています。
今日は、その中でも、「膝」についてお話ししたいと思います。
皆さんは、踊るときに膝を意識していますか?
意識するとしたらどのようにあるべきだと思っていますか?
私は、多くのダンサー、生徒、その他いろいろな方の体を見て指導する立場にあるので、膝の使い方が人それぞれで悩みのもとになっているなと思うことがよくあります。
ダンスの中で、衝撃を吸収しようとして(ふらつきを止めたい)曲げることを選びがちです。
でも、膝を曲げるのはあまり得策ではないです。
その理由は、強さが出せないことにあります。
実際に歩くときに、膝が1番前になるように歩いてみてください。
ひょこひょことしたイメージになることがわかりますでしょうか。
また、背筋をまっすぐ保つことが難しくなるはずです。
さらにさらに、かかとからついてつま先で大地を蹴るように歩くこともできないと思います。
膝を曲げる方向も重要です。絶対に曲げてはいけないと言うよりは、ガニ股になることがだめです。
ガニ股になると、骨盤がパカッと開いてしまい、体重を体の中心で支えることができません。
そのため、膝をまた曲げて、体のふらつきを吸収しようとしてしまうのです。
また、膝から1番前に出すように歩くと、スカートが股の間に挟まります。
最近流行りの、両スリットスカートでは、2本の足がニョキニョキと丸見えになることがあります
それはあまりエレガントとは言いがたいですね。
審査員として、コンペティションの審査をさせていただく際、スカートの形は
そのまま下半身の扱い方の技術が出ます。
膝が曲がりっぱなしのアラベスク、パッセ、ドロップキックなど
膝が曲がってしまっていることで、伸びやかさや華やかさを出すことができないと、
やはり未熟な印象になりがちです。
また、とてもコンパクトな踊りになる傾向があります。
よく聞くお悩みで、「私の踊り動画で見たら、動きが小さくてびっくりしました」と言う言葉が聞かれますが、膝が曲がりっぱなしの方に多いですね。
でも、膝を伸ばしっぱなしにすれば良いのでしょうかと言うのもちょっと違います。
膝曲げる時は、柔らかく下向きに重さを出したい時、内ももにパワーを込めて、内股を閉じるように曲げます。
逆に、スピード感があったり上にパワーが向くときは、軽やかにルルベとともに、しっかり伸ばす。
いずれも、曲げておけば良いと言うものではないです。
曲がりっぱなしが悩みの方も、伸びっぱなしが悩みの方もいます。
足の裏との連動も非常に重要になりますので、見よう見まねで、素敵なダンサーの動きを真似ても
膝がきちんと使えないと、美しくなりにくいですね。
膝を正しく使うためには、体の裏側を意識しましょう。
膝膝膝と思っていてはダメです。腿の裏、ふくらはぎ、足首など、体の裏側を押し出すように意識してください。
踊っている時、体は常に前へ向かうパワーを持っています。ですが、体の前側を使って出せるものではありません。後ろ側を使って奥行きのある動き、体の中から溢れるようなイメージ、これらを作れるかどうかは、膝を使うための体の裏側を意識することです。
ちょっと難しいと思いますし、比較的簡単にできることから始めていきたいと思いますので、
膝を正しく使うために、意識することをお伝えします。
足の開始位置をもっと上にあるものだと思って歩いてみましょう。へそのある位置からが、足という感じです。
前に歩く時は、膝頭ではなく足の付け根から足を出すようにしましょう。
すると、少しは正しく膝が使えるようになるはずです。
あと、もう一つ皆さんにお願いがあります。
上達したいと願うなら、踊っている時だけきれいにしようと思ってはダメです。
常日頃から、日常生活から、きれいに歩こうとしましょう。
一般的に、現代女性の歩き姿は、背中が丸く、巻き肩の方ばかりだなと感じます。
ひょこひょことした歩き方で、非常に体幹を感じにくい印象の女性が年齢問わず多いです。
踊っているときに、美しく舞いたいのなら、日常生活までも美しく歩こうとしていただく方が早道です。
「踊る際には歩く振り付けが1番難しい」と、私の師匠であるFarasha先生が教えてくれましたが、
本当にそうだなと感じます。
下半身のお話はまた続きを別のパーツごとにお話ししていきますね。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
Lily